コンペや提案の前に、競合の広告クリエイティブを調べ上げる——この”競合分析”は、勝率を左右する大事な工程です。ところが、ツールのUIで複数社を並べ、フィルターをかけ、一社ずつ見比べて…と手作業で回すと、一本の提案書のためだけに何時間も溶けていきます。「競合分析を、もっと自由に、そのまま提案書に使える形にできないか」——そう考えたことのある方は多いはずです。
運用型広告に強みを持つAIマーケティング支援会社であるGMO NIKKO株式会社様は、動画広告分析Pro(DPro)のMCPを、この「提案書づくりのための競合分析」にあてています。DProのデータをAIに直接つなぎ、自然言語で競合分析を回して、そのまま提案の一次資料にする。運用型広告のクリエイティブ制作・ディレクションを担う與座 千嘉良様に、その使い方を伺いました。
この事例のキーワードが「MCP」です。むずかしそうに聞こえますが、ざっくり言うと「AIに、外部のツールやデータを”直接つないで”使わせる仕組み」のこと。ここでは「AIエージェント(Claude Code)に、DProが集めた広告クリエイティブのデータを取りに行かせる」イメージだと考えてください。
お話を伺った方
- 会社名:GMO NIKKO株式会社 様
- 事業:デジタルマーケティングを強みとするAIマーケティング支援企業。運用型広告に強みを持つ。
- お名前・部署:與座 千嘉良 様/マーケティングパートナー本部 クリエイティブAI部 1グループ マネージャー
- 公式サイト:https://www.koukoku.jp/
DProの”UIでポチポチ”が、意外と重かった
前提として、DProはとても便利な分析ツールです。ただ、與座様の業務——コンペや提案の前に、複数の競合を並べて比較・分析する——という使い方をしようとすると、UI操作の負荷が積み上がってきました。
DProを、いわゆるUI上で自分でポチポチして見ていくのは、結構大変だなと思っていて。たとえばクライアントの、この月からこの月の、こういう状況のデータで、しかも複数社の競合を並べて比較して、そこから分析して——というのを、DProだけでやろうとすると、手作業でいろいろフィルターをかけて確認する必要があり、かなり大変なんです。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
便利な機能であるほど、「条件を細かく指定して、何社も見比べる」という工数が増える。ここに、コンペ前の限られた時間を圧迫する要因がありました。
MCP × AIエージェントで、”自然言語だけ”で回す
與座様は、DProのMCPをAIエージェント(Claude Code)につなぎました。やることは、シンプルです。
Claude CodeとMCPをつないで、「この期間のクリエイティブがどうか」「このあたりの傾向値はどうだったか」といった質問をして使っています。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
さらに與座様は、自分のローカル環境にダッシュボード的な仕組みも立ち上げ、担当クライアントのクリエイティブ情報やLPの情報を定期的に取得できるようにしています(※こちらはサブ的な位置づけ)。
メインの使いどころは、はっきりしています。コンペのとき、通常のクライアント業務のときの競合分析。とりわけ、提案書の作成です。
提案書づくりというところに、最も活用しているかと思います。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
効いたのは、”時間”以上に”自由度”
効果は、まず作業時間にあらわれました。
一つの提案書を作る作業として、以前は手作業で探して2時間ほどかけていたものが、30分程度と、半分以下に効率化されている実感があります。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
ただ、與座様が本質的な価値として挙げたのは、時間そのものではありませんでした。
時間もですが、やはり”自由度”——検索の自由度とか、収集の自由度が高く、かなり効率が上がっていると感じています。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
手作業でフィルターを重ねる代わりに、自然言語で聞くだけで、ある程度まとまった形で返ってくる。しかもそこからAIがレポートやダッシュボードにしてくれて、そのまま提案に使える。「調べたいことを、調べたいように調べられる」自由度こそが、競合分析の負担を軽くしました。
自然言語で質問するだけで、情報がある程度まとまって出力されるうえに、レポートやダッシュボード化されるので、そのまま提案書として活用できる。今までよりずっと気軽に、競合分析ができるようになっています。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
導入前後で何が変わったかを、GMO NIKKO様の言葉から整理すると次のようになります。

※「2時間→30分」は與座様の体感値です。作業内容や案件によって変わります。
正直な現在地:得意・不得意を見極めて使う
與座様は、MCPの得意・不得意についても率直に話してくれました。ここが、これから使う人の実践的なヒントになります。
- 得意:条件を柔軟に変えながらの競合分析・情報収集(=提案の一次資料づくり)
- 不得意寄り:決まったフォーマットに決まった値を落とし込む固定作業(この用途はAPIの方が向く場面も)
また、自然言語ゆえの取得ミス——たとえば商材が複数あるのに一つからしか引いてこない、といったズレ——も起こりうる、と正直に共有いただきました。ここへの向き合い方が、いかにもプロのやり方です。
発生した不具合はスキル化し、どんどん学ばせて改善を試みています。
GMO NIKKO株式会社 與座 千嘉良 様
さらに與座様には構想もあります。DProで集めた競合分析データと、自社が持つ広告運用の数値データを紐づけて、新しいアウトプットを出すこと。「まだできていない」と前置きしつつ、アイデア次第でいろんな組み合わせができるという手応えを語ってくれました。
まとめ:競合分析を”手作業”から、”提案に直結する一次資料”へ
GMO NIKKO様の事例が示すのは、競合分析の価値が「ツールを操作すること」ではなく「調べたいように調べて、そのまま提案に落とすこと」にある、ということです。UIでの手作業をAIに渡し、検索と収集の自由度を取り戻す。すると競合分析は、重い工程から提案書に直結する軽い一次資料づくりへと変わります。
提案の前の競合分析を、手作業のままにするか、”聞くだけ”の自由度に変えるか——ここで、コンペに向き合う時間の質が変わります。
「競合分析を手作業から解放して、そのまま提案書づくりに直結させたい」——そう感じた方は、動画広告分析Proに相談してみませんか?
