「競合のクリエイティブは、ツールを開けば見られる。でも、それを自社に溜まったデータと突き合わせて考えられているか?」——市場で当たっている広告を眺めることはできても、自社の実績データと並べて「じゃあうちは何を作るべきか」に落とすとなると、話は別です。できる人はできる。でも、それがチーム全体の武器にはなっていない。そんな状態に心当たりのある方は、少なくないはずです。
SNS運用・インフルエンサーマーケティング・広告運用を手がける株式会社メディアエイド様は、動画広告分析Pro(DPro)のMCPで、市場の広告クリエイティブのデータを自社のAIに直接読み込ませています。特徴的なのは、そのデータを自社に蓄積されたデータと”噛み合わせて”分析し、さらに社内で開発していた制作の自動化の仕組みにまで流し込んでいること。SNSソリューション事業部の鍵尾様は「最低でも月50時間は、絶対に削減できています」と語ります。その裏側を伺いました。
この事例のキーワードが「MCP」です。むずかしそうに聞こえますが、ざっくり言うと「AIに、外部のツールやデータを”直接つないで”使わせる仕組み」のこと。ここでは「自社のAIに、DProが集めた広告クリエイティブのデータをそのまま読み込ませる」イメージだと考えてください。
目次
お話を伺った方
- 会社名:株式会社メディアエイド 様
- 事業:SNS運用代行・インフルエンサーマーケティング・広告運用などを手がける。「マスは電博、WEBはサイバーエージェント、SNSはメディアエイド」を掲げ、500社以上のSNS運用支援実績を持つ。高知には、AIの研究開発を担う拠点「AI Lab高知」を構える。
- お名前・部署:鍵尾 優希 様/SNSソリューション事業部 企画局
- 公式サイト:https://mediaaid.co.jp/
「扱える人は扱えるけど、展開できていなかった」
MCPを導入する前も、DProは使っていました。各業界でどんな商品の、どんなクリエイティブが出稿されているか。出稿額はどう動いているか。それを定期的に見に行くという使い方です。エクスポート機能でデータを書き出し、Slackへつないで共有する仕組みも組んでいました。
ただ、そこには壁がありました。「このクリエイティブが当たっているから、うちでもこう活かしたい」と思っても、市場のデータと自社に溜まっているデータを噛み合わせられなかったのです。
両者をマージして考えようとすると、いくつものテーブルを挟む必要がある。「できる人はできるけど」という状態です。鍵尾様はこう振り返ります。
扱える人は扱えるし、やっている人はやっている。けれど展開できていない。やっている人も、そこにガッツリとリソースを割いて仕組みを構築できるかというと、そういうわけでもなかった。
株式会社メディアエイド SNSソリューション事業部 企画局 鍵尾 優希 様
分析ができる人の頭の中には価値がある。でも、それが属人的なまま、組織の仕組みにならない——多くの現場が抱える課題が、ここにありました。
DProの価値は、”自社データと噛み合わせられる”こと
何を読み込ませているか
- ジャンル・媒体・出稿額など、条件で絞り込んだ市場の広告クリエイティブのデータ
- それをクリエイティブ単位で分析できる粒度で
それを自社の何につないでいるか
ここがメディアエイド様の使い方の核心です。MCPで読み込んだ市場データを、自社に蓄積されたデータと併せてAIに分析させています。
タイミングも味方しました。ちょうど同じ頃、「AI Lab高知」では、テロップの自動生成・カットの自動化・バナーのラフ作成といったAIの仕組みを開発していたのです。動画と台本を入れると、台本の改行ごとに区切ってカットし、テロップまで入った状態で出てくる——そんな仕組みです。
そこに、DProから読み込んだ「市場で価値が出ているクリエイティブ」のデータを噛み合わせることができた。市場データと自社データ、そして制作の自動化ラインが、ひと続きにつながりました。
もう、やること自体に時間がギュッと削減されるのに、一方でクリエイティブを考えるとか、頭を動かす部分に対しても時間がギュッと削減できた。
鍵尾 優希 様
「手を動かす時間」だけでなく「頭を動かす時間」も短くなった、という点がポイントです。さらに、広告の文脈ではクリエイティブをどれだけ量産し、フリークエンシーを操作していくかが重要になります。そこに対しても、対応力のある量産体制が見えてきたといいます。
「最低でも月50時間は、絶対に削減できています」
月に50時間から100時間くらいは、全社でこの広告という文脈では削減できているんじゃないかと思います。最低でも50時間は、絶対に削減できています。
株式会社メディアエイド SNSソリューション事業部 企画局 鍵尾 優希 様
そして鍵尾様が挙げたのは、コストだけの話ではありませんでした。「コスト削減だけでなく、一人当たりが生み出す粗利に対してもヒットしてくる」。削った時間が、そのまま生み出す側に回るという見立てです。
導入前後で何が変わったかを、メディアエイド様の言葉から整理すると次のようになります。

つまづくのは”入口”だけ——立ち上げのTips
MCPを使い始めるにあたって、鍵尾様がつまずきかけた点は明確でした。
私自身は、一旦CSVに落としてもろもろ整合する、というオペレーションを考えていたので、「エクスポートはどこでやるんだろう」「スケジュールのバッチのエクスポートはどうやるんだろう」という気はしました。
鍵尾 優希 様
ただ、それもMCPにつないだ時点でほぼ解決したといいます。「本当にそれぐらいで、UI/UX自体はとても使いやすい」。“データを書き出して整える”という前提そのものが要らなくなる——ここがMCPの入口を越えるコツかもしれません。
まとめ:分析を”できる人のもの”から”仕組み”へ
メディアエイド様の事例が示すのは、競合クリエイティブのデータの価値が「見ること」ではなく「自社のデータと噛み合わせること」にある、ということです。両者がつながった瞬間に、分析はできる人だけのものではなくなり、さらに制作の自動化ラインにまで流れ込みました。
市場のデータを”眺める”で止めるか、自社のデータと突き合わせて”仕組みに組み込む”まで踏み込むか——ここで差がつきます。
「競合クリエイティブの分析を、自社のデータと突き合わせて、制作の仕組みまでつなげたい」——そう感じた方は、動画広告分析Proに相談してみませんか?
