「競合広告のリサーチは、”経験のある人”にしかできない」——そう感じたことはありませんか?どんな広告が当たっているかを調べ、そこから狙いを定める。この工程は、担当者の経験値やセンスに左右されがちで、人によってアウトプットの質がばらつきます。ここを、もっと誰でも・速く回せたら——。
運用型広告のスペシャリスト 株式会社ホットライン様は、動画広告分析Pro(DPro)のMCP連携を使って、この「競合広告リサーチ」を仕組み化しています。案件ごとのターゲット深掘りから訴求のリサーチまでをAIで回し、執行役員の野沢様は「工数は、体感で約10分の1になった」と語ります(※野沢様個人の体感値)。その使い方の裏側を伺いました。
この事例のキーワードが「MCP」です。むずかしそうに聞こえますが、ざっくり言うと「AIに、外部のツールやデータを”直接つないで”使わせる仕組み」のこと。ここでは「Claudeなどの生成AIに、DProが集めた競合広告のデータをそのまま読み込ませて調べさせる」イメージだと考えてください。専門知識がなくても、”データをAIにつなぐ”という発想さえ掴めれば大丈夫です。
目次
お話を伺った方
- 会社名:株式会社ホットライン 様
- 事業:成果を追求する運用型広告のスペシャリスト(運用型広告・デジタルマーケティングの運用/代行)。2000年設立。
- お名前・役職:野沢 明寛 様/執行役員
- 公式サイト:https://1hotline.co.jp/
競合リサーチは”経験値”がものを言う——だから、人によって質がばらつく
運用型広告では、案件を始めるときに「そのターゲットは何者で、どんな広告に反応するのか」を掴む工程が欠かせません。ホットライン様には、案件開始時にユーザーを深掘りするための独自のワークフロー(フレームワーク)があり、抽象的な市場理解から具体的な訴求まで、順を追って詰めていきます。
ところが、この”深掘り”は担当者の経験に大きく依存します。野沢様はこう指摘します。「マーケティングや人生の経験が浅いメンバーだと、どうしても浅いアウトプットしか出てこない」。人はつい自分の身の回りを基準に語ってしまう。たとえば、リテラシーの高い層で育った人には、まったく生活実感の違うターゲットが”何に反応して買うのか”のイメージが湧きづらい——。フレームワークに沿わせても、下地となるリサーチが浅いと、質の低いものが出てきてしまうのです。
DProの価値は、競合広告を”リサーチの起点”にできること
ホットライン様がDProを活用している一番の用途は、競合広告のリサーチです。ツールの画面を人が眺めるのではなく、DProのデータをMCP連携でAI(Claude)に直接読み込ませ、自社のワークフローの一部として回しているのがポイントです。
何を調べているか
- 同じジャンルの案件で、「どんな訴求で、どんなクリエイティブが多く作られているか」(=いま何が当たっているか)
- 広告のメインテキスト(縦長動画の左下に出るタイトル文言など)といった、クリエイティブの構成要素
- 「今そのターゲットに、実際どんな広告が出ているのか」というターゲット像の深掘り
どう使っているか
特徴的なのは、「同じターゲットが反応している”別ジャンル”の広告」まで広げて調べる使い方です。今出ているクリエイティブや台本をそのまま真似ても当たらない。そこで、狙うターゲットと近い層に効いている別ジャンルの広告をAIに探させ、「こういう切り口はどうか」と着想を持ってこさせる——。競合を”見て終わり”にせず、リサーチの起点として仕組みに組み込んでいます。
なお、Claudeなどでの台本の下書きにも使えますが、「AIに100%任せる」ことはゴールにしていないのが実態です。AIが出した素案に人が判断を重ねたほうが、最終的なパフォーマンスは上がる。あくまで”リサーチと下地作り”をAIで高速化し、勝負どころは人が握る——そういう線引きで使われています。
「経験の浅いメンバーでも、それなりのものが出てくるようになった」
この使い方で野沢様が実感している一番の変化は、アウトプットの”底上げ”です。
MCPである程度リサーチができるだけで、そこだけで解像度が結構上がるんです。マーケティングのレベルや人生経験が浅いメンバーでも、それなりのものが出てくるようになった。ローパフォーマーの底上げが、AIでできているなと思います。
株式会社ホットライン 執行役員 野沢 明寛 様
これまでは、経験の浅い担当者が競合を調べても、ターゲット像の解像度が上がらず、主観に寄ったアウトプットになりがちでした。DProのデータでリサーチの下地が整うことで、「型さえ渡せば、デザインセンスや経験に関わらず、それなりのものを出せる」状態に近づいた。個人のセンス頼みだったリサーチの質を、チームの底上げにつなげています。
導入前後で何が変わったかを、野沢様の言葉から整理すると次のようになります。

※「工数が約10分の1」は野沢様個人の体感値です。削減できた時間・対応本数などの具体的な数値は、運用データがまとまり次第この記事に追記します。
つまづくのは”最初の初期設定”だけ
「MCPを使うところまで、ハードルが高いのでは?」——そう感じる人もいるかもしれません。野沢様が挙げた最初のつまづきは、意外にシンプルでした。「単純な初期設定」です。Claude Code側でMCPを連携し、ブラウザでログインする——この最初のセットアップに身構えてしまう人が、はじめのうちはいるといいます。
逆に言えば、その入口さえ越えれば、使うこと自体のハードルは高くない。ホットライン様では現在、チームでClaude Codeを使いながら、MCPの活用を少人数からさらに社内へ広げていく段階にあります。「まずはリサーチから」と用途を絞って始めたことが、無理のない浸透につながっています。
まとめ:競合リサーチを”仕組み”にすると、チームの狙いがそろう
ホットライン様の事例が示すのは、DProのMCP/APIの価値が「競合広告のデータを、自社のリサーチワークフローに直接つないで回せること」にあるということです。ツールを画面で眺めるだけでなく、データをAIの”燃料”にできると、案件ごとのターゲット設計と訴求リサーチの解像度と初速が変わります。
そして最大のポイントは、それが「経験の浅いメンバーの底上げ」につながること。個人のセンスや経験に依存していたリサーチの質を、チーム全体の水準に引き上げられる。“見る”で止めるか、”リサーチの仕組みに組み込む”まで踏み込むか——ここで差がつきます。
「競合広告のリサーチを、経験と勘に頼らず、チームで再現できる仕組みにしたい」——そう感じた方は、まずは自社のリサーチ工程のどこにデータを効かせられるかを整理するところから。動画広告分析Proに相談してみませんか?
