競合のクリエイティブを調べる、という仕事は、突き詰めると「見る」作業です。広告を開き、LPを開き、記事を開き、目で追って、頭の中に溜める。だから、見られる量には人数分の上限があります。
ウェブとアプリの広告メディアを運営する株式会社LLC様は、この上限の外し方として、AIエージェントに動画広告分析Pro(DPro)のMCPをつなぐという方法を選びました。競合のクリエイティブやLPを「目で見る」のではなく、テキストとしてまとめて取ってくる。そのうえで、仮説を立てるところは人が担う。ウェブメディア事業でクリエイティブの制作から運用までを一貫して担当されているご担当者様に、その使い方を伺いました。
この事例のキーワードが「MCP」です。むずかしそうに聞こえますが、ざっくり言うと「AIに、外部のツールやデータを直接つないで使わせる仕組み」のこと。ここでは「手元のAIエージェントに、DProが集めた広告クリエイティブのデータを取りに行かせる」イメージだと考えてください。
※ 本記事は、ご本人のご意向により、お名前とお写真を掲載していません。
お話を伺った方
- 会社名:株式会社LLC 様
- 事業:広告代理業。アプリプロモーション、WEBプロモーション、リスティング広告、SNS広告、動画・ディスプレイ・ネイティブ広告、キャスティングを手がける(東京都渋谷区/2016年11月設立)
- お話を伺った方:ウェブメディア事業のクリエイティブ制作・運用ご担当者様(お名前・お写真は非掲載)
- 公式サイト:https://lovelifecommunication.com
人数が少ない会社ほど、「見る」に上限がくる
株式会社LLC様は少人数の会社です。ご担当者様は、ウェブメディア事業のクリエイティブ制作から運用までを一貫して担当されています。
この体制で競合リサーチをやろうとすると、素直に効いてくるのが「見る時間」の制約です。広告もLPも記事も、内容を知るにはまず開いて読まなければいけません。読む速度は上げられませんし、同時に何本も読むこともできません。
そこでご担当者様が手をつけたのが、AIエージェントの導入でした。
弊社は少人数の会社なので、それぞれが自分で使っている、という感じです。AI自体はみんな使用しているのですが、CodexやClaude CodeあたりのAIエージェントに関しては、自分1人が契約という形で。
株式会社LLC 様
いきなり全員に配るのではなく、まず1人で握って試す。アウトプットのコツが掴めて、成果につながることが見えてきたら、他のメンバーにも広げていきます。
つないでからは、”見る”ではなく”取ってくる”になった
導入したAIエージェントに、DProのMCPをつなぐ。これによって何が変わったのか。ご担当者様の答えは明快でした。
今までは目で見ないといけなかったところが、テキスト情報だけであればまとめて持ってこられる。記事もLPもクリエイティブもそうです。あるのとないのとでは、だいぶ違いがあるなと思っていました。
株式会社LLC 様
「見る」から「取ってくる」への切り替えです。競合の広告を一本ずつ開いて内容を頭に入れる代わりに、必要な情報をテキストとして手元に集める。集まったものを読むのは同じでも、集めるまでの時間がなくなります。
そしてご担当者様は、変わったのは速さだけではないと言います。
効率化というより、質が上がっている感覚があります。取り入れている内容も見えるので、情報の精度が上がっている。MCPをつないでからと、つなぐ前とでは、大きく変わりました。
株式会社LLC 様
効いたのは「探しに行く範囲」が広がったこと
では、精度が上がるとは具体的にどういうことか。ここが、この事例でいちばん印象的だった点でした。
ピンポイントの詳細以外の、類似商材とかも含めてピックアップしてもらえるので、そこはかなり、つないでいてよかったなと思うところです。
株式会社LLC 様
人が調べるとき、検索の入口は「自分が思いついた言葉」に縛られます。担当している商材の名前や、思い当たる競合の社名。そこから外には、なかなか手が伸びません。
MCPでつないだAIエージェントには、その周辺まで拾わせることができます。ピンポイントで指定したものだけでなく、似た性質の商材まで含めて持ってくる。自分の発想の外にあったものが視界に入ります。リサーチの精度は、深く掘る前に「そもそも何を見ていないか」で決まる部分が大きく、ここに効いています。
目に見えるところの分析は、DProとつないで、余計に良くなったところかなと。仮説のところは、やっぱり人間の目で確認して、というのはありますが。
株式会社LLC 様
材料を集める仕事はAIに渡し、そこから何を読み取るかは人が握る。この線引きが、はっきりしています。

もう少し具体的に、競合リサーチの流れで見てみます。

正直な現在地:ループはまだ閉じていない
ご担当者様は、できていないこともそのまま話してくれました。
目指しているのは、分析から定義づけ、制作、運用までがつながって回り続ける状態。ご本人の言葉で言う「リフレクションループ」です。現時点では、まだ完成していません。
一番は分析というところから、定義づけのところ、制作から運用まで。すべてのループを閉じたことは、今のところないんですけど、各フェーズでは一通りやったことがある、という感じです。
株式会社LLC 様
分析はできる。定義づけもできる。制作も運用も、それぞれAIに触らせたことはある。けれど、全部をひと続きにして回し切るところまでは行っていない。試行を重ねながら、活用できる範囲を段階的に広げている最中です。
この「まだ閉じていない」は、これから始める人にとっては、むしろ現実的な目安になります。全部を自動化しようとして止まるより、効いているところから先に手をつけたほうが、成果は早く出ます。このケースでは、それが分析とリサーチでした。
どこまでをAIに渡し、どこを人が握るのか。現在地とあわせて整理すると次のようになります。

まとめ:見る量の上限を、人数から外す
少人数の組織が、大きな組織と同じ量の競合リサーチを回そうとすると、そのままではどうしても工夫が要ります。人数がそのまま「見られる量」になるからです。
株式会社LLC様の使い方は、この上限をずらすものでした。集める作業をAIエージェントに渡し、自分の発想の外にある類似商材まで拾わせ、人は仮説を立てるところに集中する。ループを閉じ切ってはいなくても、いちばん重い工程から先に外す。それだけで、見える範囲は変わります。
競合を「見る」のに使っている時間は、本当に人が使うべき時間でしょうか。ここを問い直せるかどうかが、リサーチの量と質の分かれ目になります。
競合のクリエイティブを”目で見る”のをやめて、まとめて取ってくる形にしたい。そう感じた方は、動画広告分析Proに相談してみませんか?
