「はじめての業界の案件が決まった。さて、最初の1本を、何を根拠に作るか?」広告クリエイティブの現場で、いちばん時間を持っていかれるのはここです。過去の勝ちパターンが通じるかどうかもわからないまま、まずは1本出してみて、数字を見て、また作り直す。この”最初の手探り”に何本分のコストを払っているかは、案外どこにも記録されていません。
獲得型広告を中心にデジタルマーケティングを手がける広告代理店A社様は、動画広告分析Pro(DPro)を、この”最初の一手”の精度を上げるために使っています。新しい案件に入る前に、その業界でいま何が伸びているのかを調べ、伸びている動画の台本を要素に分解して、自社のクリエイティブづくりに活かす。使うのは一部の詳しい担当者ではなく、クリエイティブを作るメンバーがそれぞれ自分の手で使っています。「新しい案件に取り組むときの検証の角度が上がっている」。同社でクリエイティブ制作をリードするリーダー様に、その具体的な使い方を伺いました。
お話を伺った方
会社名:獲得型広告代理店A社 様
事業:獲得型広告を中心に、マーケティング戦略策定から広告運用、コンテンツ制作、LP最適化、導線設計までを社内完結型の一貫体制で支援
お名前・役職:リーダー 様
※本記事は、取材にご協力いただいた企業様のご意向により、社名・お名前を伏せて掲載しています。記事の内容は、すべて実際の取材に基づくものです。
「作れる」と「当てられる」は、別の話
広告クリエイティブの制作力があることと、はじめての業界で最初から角度の高いものを出せることは、別の能力です。
新規の案件が次々と立ち上がる体制では、担当者がその領域にはじめて向き合うところからスタートする場面が出てきます。そこで頼れるものが自分の経験しかないと、最初の数本はどうしても手探りになります。出してみて、数字を見て、方向を修正する。その修正が終わる頃には、すでに何本かの制作コストと時間が使われている。珍しくない光景です。
A社様は、細かい手順をマニュアルで固めていません。「自社としてある程度強いのはこういう形だ」という共通のベースは全員に共有したうえで、そこから先のアイデアと形への落とし込みは各メンバーの裁量に委ねる。裁量が大きいぶん、一人ひとりが「いま市場で何が効いているのか」を自分で掴めるかどうかが、そのまま出てくるものの差になります。
その”自分で掴む”ための共通の道具として使われているのが、DProです。
DProの価値は、”効いている型”を分解して手元に置けること
業界単位で調べて、”いま伸びている形”を先に掴む
A社様の使い方は、大きく二つに分かれます。一つは競合分析。もう一つが、新規案件に入る前の事前分析です。
たとえば、業界全体としてピラティスの案件が伸びている、という動きがあったとします。そこでDProでピラティスを調べ、その商材でよく伸びている動画がどんな形をしているのかを把握する。そして、自社が強みを持っている動画広告の型と、どのあたりが重なるのかを見ます。
「どんな広告フォーマットで伸びているんだろう」を、案件に入る前に把握しておく。この事前分析が、リーダー様のチームでは最近とくに増えている使い方だといいます。
台本の文字起こしで、”勝ち筋”を要素に分解する
競合分析でリーダー様がよく使うのが、動画の台本が自動で文字起こしされている機能です。
伸びている動画を見つけたら、まず何を言っているのかを読む。そのうえで、「こことここの掛け合わせが強いのではないか」という仮説を立てる。眺めて「良さそうだ」で終わらせず、要素の組み合わせまで降りていくための入口が、この文字起こしです。
同じジャンルのデータをCSVでまとめて書き出し、手元で見比べる使い方もされています。伸びている動画を一本ずつ開いていくのではなく、面で押さえてから、深く見る。この順番です。
1秒ごとのコマ割りで、”どう見せているか”まで降りる
DProには、動画を1秒単位のコマ割りで確認できる機能があります。リーダー様はこれを、動画を飛ばしながら見るためではなく、むしろ丁寧に見るために使っているといいます。
言っていること(台本)と、見せ方(コマ割り)。この二つを重ねると、「なぜこの動画が伸びているのか」の解像度が上がります。冒頭の数秒で何を出しているか、どこで切り替えているか。ここは、完成品を眺めているだけでは意外と言語化できない部分です。
同じジャンルの外まで、越境して見る
もう一つ、A社様の使い方で特徴的なのが、「同ジャンルだけを見ない」ことです。
たとえば美容系の案件を担当していても、同じ領域のクリエイティブだけでなく、他の領域の動画にも目を通す。そこで「この伝え方はいいな」というものが見つかれば、その考え方を自社の台本づくりに活かす。
同じジャンルの中だけを見ていると、出てくるものはどうしても似通ってきます。勝ちパターンの蓄積が厚い他領域の”伝え方”まで見に行けることが、DProのように横断してデータを持っているツールの効きどころです。
“詳しい誰か”の技ではなく、全員の道具に
特筆したいのは、これが一部の担当者だけの使い方になっていない点です。
A社様では、クリエイティブを作る担当者は全員がDProを使っている、とリーダー様は言います。「チーム全体でこの日は分析の日」と決めているわけではなく、それぞれが新しいクリエイティブを作るタイミングで、自分の判断で見に行く。使用時間は、一人あたり週1時間以上というのがリーダー様の体感です(個人差があります)。
分析の担当者を立てて、その人からチームに配る形にすると、どうしても解釈が一段階挟まります。作る本人が自分の目で見て、自分で仮説を立てられる状態になっていること。裁量の大きい制作体制と、この使い方は相性が良さそうです。
リーダー様が語る手応え「最初の角度が、変わる」
新しい案件に取り組むときの、検証の角度は上がっている実感があります。その業界で伸びているクリエイティブがある程度把握できるので、最初の角度が違う。数字に落としたことはないので断言はできませんが、体感としてははっきりあります。
獲得型広告代理店A社 リーダー 様
リーダー様は同時に、こうも語っています。「長く使わせていただいているので、急激な変化として感じにくいところはあるかもしれません」。
これは、ツールが日常に溶けているということでもあります。導入直後の劇的な変化ではなく、新しい案件が立ち上がるたびに、毎回少しずつ最初の角度が上がっている。積み上がると、それは制作の初速そのものの差になります。

※ 本記事の内容はリーダー様の体感によるもので、数値としての測定は行っていません。
もう少し具体的に、新規案件が立ち上がるときの流れで見てみます。

これから:営業の場でも、”勝ち筋”を先に読む
A社様には、これまでご紹介経由でのご相談も多く寄せられてきました。そしていま、自社からの営業活動にも力を入れていくところだといいます。
競合の”効いている型”を分解できる状態は、制作だけでなく提案の場でも効きます。商談の前にその業界でいま成果の出ている表現の傾向を押さえておけば、「この領域ではこういう見せ方が効いています。自社ならこの方針で設計できます」と、根拠を持って話ができる。リーダー様も「まさにこれから営業を進めていくので、ぜひ使っていきたい」と話します。
制作の初速を上げるために入れたツールが、営業の初速にも効いてくる。ここは、これからのA社様の使い方として楽しみな部分です。
そして、DProの使いどころは制作の外にも広がろうとしています。

まとめ:はじめての業界でも、”手探りの1本目”を減らせる
A社様にとってDProの価値は、競合の広告を見られることそのものよりも、新しい案件に入る前に、その業界の”効いている型”を要素まで分解して手元に置けることにありました。
台本の文字起こしで何を言っているかを読み、コマ割りでどう見せているかを追い、同ジャンルの外まで越境して伝え方を集める。そこまでやって初めて、「この業界ではこの掛け合わせが強い」という仮説が立ちます。そしてその仮説が、はじめての業界での1本目の角度を変えます。
作ってから考えるか、掴んでから作るか。新しい案件が次々に立ち上がる現場ほど、この差は積み上がっていきます。
「はじめての業界でも、最初の1本から角度の高いクリエイティブを出したい」。そう感じた方は、まず自社がいま、新規案件の立ち上げにどれだけの本数と時間を使っているかを振り返るところから。動画広告分析Proを試してみませんか?
