Xで動画広告を出したいのに、ボタン付きにするか通常の動画にするか、尺や縦横比をどうするかが決めきれない担当者は多いはずです。形式と仕様は公式で決まりますが、冒頭やボタンの見せ方は他社の実物を見ないと判断しにくいものです。Xで動画広告を検討する広告・マーケ・Web担当者向けに、形式・仕様・出し方・費用の決まり方と、他社の動画を参考にする方法を整理します。
X(旧Twitter)の動画広告とは?タイムラインのどこにどう表示されるのか

Xの動画広告は、タイムラインなどに表示される、動画を使ったプロモーション広告です。旧Twitterと同じサービスなので、「Twitter動画広告」と「X動画広告」は同じものを指します。
Xの動画広告の定義と表示される場所
表示される場所は、X公式ヘルプでは次のような面が案内されています。
- ホームのタイムライン
- 検索結果
- プロフィール
広告は、ユーザーが普段目にする投稿の流れの中に並びます。そのため、動画が自然にスクロールの途中で目に入る点が、広告バナーとの大きな違いです。表示される面は変更されることがあるので、最新の対象面はX公式ヘルプで確かめられます。
通常の動画投稿との違い(広告ラベル・ターゲティング・課金)
通常の動画投稿と広告の動画は、見た目が近くても仕組みが異なります。違いは次の3点に整理できます。
- 広告ラベル: 広告として配信される投稿には、広告であることを示す表示が付きます
- ターゲティング: 広告では、配信する相手を管理画面の設定で絞り込めます
- 課金: 通常の投稿は費用がかかりませんが、広告は設定した目的に応じた方式で課金されます
整理の出典はX公式ヘルプの記載です。画面の項目名は更新されることがあるため、実際の出稿前に公式ページで最新の表記を確認すると安心です。
入稿から配信までのイメージと、動画を見る側の流れ
X広告で動画を出す流れは、「目的を決める → 配信先を設定する → 動画を入稿する」という3段階です。見る側は、タイムラインをスクロールしている途中で動画に出会います。音が出ない状態で再生が始まることが多いため、冒頭の数秒で何の動画かが伝わる作りが求められます。
制作側が先に押さえたいのは、動画そのものよりも「何をしてほしい動画か」です。サイトを見てほしいのか、アプリを入れてほしいのかで、選ぶ形式が変わります。この判断材料は次の節で整理します。
ボタン付きの動画広告(動画ウェブサイトカード・動画アプリカード)とは?通常の動画広告との違い

ボタン付きの動画広告は、動画の下にボタンと見出しを付け、サイトやアプリへ誘導できる形式です。公式の名称は「動画ウェブサイトカード」と「動画アプリカード」です。「x buttons 動画」で探している場合は、この2つがボタン付き動画にあたります。
通常の動画広告は、動画を見てもらうこと自体が主な役割です。ボタン付きにすると、動画を見た流れでそのままサイトの閲覧やアプリのインストールへ進めます。
【サイト誘導】動画ウェブサイトカードの仕組み
動画ウェブサイトカードは、動画の下に見出しとボタンが付き、押すと指定したウェブサイトへ移動する形式です。
向く場面は次のとおりです。
- 商品ページや特集ページへ見に来てほしいとき
- 動画で興味を持った直後に、詳しい情報へ案内したいとき
- キャンペーンの申込ページへ誘導したいとき
注意点は、遷移先の準備です。動画で期待を持たせても、移動先のページがスマートフォンで見にくいと、せっかくの関心が途切れます。動画の訴求と遷移先ページの内容がそろっているかを、入稿前に見比べておくと安心です。
【アプリ誘導】動画アプリカードの仕組み
動画アプリカードは、動画の下にアプリの情報とボタンが付き、アプリのストアへ誘導してインストールにつなげる形式です。
向く場面は次のとおりです。
- アプリの新規インストールを増やしたいとき
- 動画でアプリの使い方や世界観を見せてから、ダウンロードへ進めたいとき
注意点は、アプリの掲載情報の準備です。ストアのページに表示される内容が、動画で見せた印象とずれていると、インストール前に離脱されやすくなります。ボタンで選べる行動、見出しの文字数、遷移先に関する細かな条件は、公式ヘルプの記載が基準です。
目的別の選び方(比較表)
| 形式(公式名称) | 向く目的 | 動画の下に付く要素 | 遷移先 | 選ぶ判断基準 |
|---|---|---|---|---|
| 動画ウェブサイトカード | サイト誘導 | 見出し・ボタン | 指定したウェブサイト | 見てほしいページが決まっているか |
| 動画アプリカード | アプリのインストール | アプリ情報・ボタン | アプリのストア | インストールが成果の起点か |
| 通常の動画広告 | 動画の視聴・認知 | なし | なし(動画の視聴が中心) | まず見てもらうことを優先するか |
判断の基準は、「動画を見たあとにどこへ行ってほしいか」の一点です。行き先が決まっているならボタン付き、まず見てもらうことが目的なら通常の動画広告が合います。
X動画広告の入稿仕様(尺・サイズ・縦横比・ファイル形式)はどうなっているか

X公式ヘルプでは、動画の長さは15秒以内が推奨で最長2分20秒、ファイルはMP4かMOVで最大1GB、推奨サイズは1:1が1200×1200ピクセル・16:9が1920×1080ピクセルです。 数値は更新されることがあるため、入稿の直前に公式ページで最新の値を確かめるのが確実です。
仕様一覧(推奨縦横比・最大の尺・容量・形式・サムネイル)
X公式ヘルプに載っている動画の仕様を、入稿前に確認する順に並べます。
| 項目 | 公式ヘルプの記載 |
|---|---|
| 推奨サイズ(縦横比) | 1:1は1200×1200ピクセル、16:9は1920×1080ピクセル |
| 動画の長さ | 15秒以内を推奨。最長2分20秒 |
| ファイル形式 | MP4またはMOV |
| ファイルサイズ | 最大1GB(30MB未満を強く推奨) |
| コーデック | H.264(ベースライン・メイン・ハイプロファイル)、4:2:0の色空間 |
| サムネイル | PNGまたはJPEG。動画と同じ縦横比を推奨し、最大5MB |
60秒未満の動画はループ再生されます。出典はX公式ヘルプの広告クリエイティブの仕様のページ(2026年10月23日時点の記載)です。
【つまずき】入稿前に確認したい落とし穴
入稿でつまずきやすい点は、公式仕様に沿って次のように整理できます。
- 縦横比の取り違え: 縦型で作った素材を横型の枠に入れると、見え方が変わることがあります
- サムネイルの見落とし: 動画の最初の画面が、タイムラインでの第一印象になります
- ボタン付き形式の素材要件: カード形式は通常の動画と必要な素材が異なるため、先に要件を確かめておくと手戻りを減らせます
仕様は「作ってから合わせる」より「先に確認してから作る」ほうが、やり直しが少なくなります。尺や縦横比の選び方は、同じ業界の他社がどう作っているかを見て決める方法もあります。
Xで動画広告を出すにはどうすればよいか?出し方と費用の決まり方

管理画面でキャンペーンの目的を選び、広告グループで予算とターゲティングを設定し、動画を入稿して出します。費用は、選んだ目的に応じた課金方式で決まります。
出し方の手順(目的選択 → 広告グループ → 動画の入稿)
手順は次の3段階です。画面の名称は公式ヘルプの記載に沿っています。
- キャンペーンの目的を選ぶ: 動画を見てほしいのか、サイトへ誘導したいのか、アプリを入れてほしいのかを決めます
- 広告グループを設定する: 予算と、配信するターゲットの条件を決めます
- 動画を入稿する: 仕様に沿った動画を登録し、ボタン付きにする場合は見出しと遷移先も設定します
最初の「目的の選択」が、そのあとの課金方式にも影響します。目的が曖昧なまま進めると、あとで設定をやり直すことになりやすい点が、見落とされがちな前提です。
課金方式の決まり方(目的によって変わる)
課金の方式は、選んだ目的によって変わります。たとえば、動画の視聴を目的にする場合は動画の再生単位、サイトへの誘導を目的にする場合はクリック単位といった形で、目的に合った方式が使われます。
相場の金額は、情報源によって差があります。そのため、実際の費用は公式の入札画面の表示と、自社の配信実績で確かめるのが確実です。まずは小さな予算で配信し、実際にかかった金額から計画を組み立てる進め方が現実的です。
✓ あわせて読みたい
YouTubeインフィード動画広告とは?設定方法やメリットを解説
「YouTubeで自社の動画が見られない」とお悩みではありませんか?本記事では、インフィード動画広告の仕組みやメリット、効果的な設定方法を解説します。
他社の動画広告を見て参考にする方法は、この先の節で紹介します。
Xの動画広告のメリット・デメリットは?冒頭の作りとボタンの使い分け

メリットはリポストで広がりやすいこと、デメリットは音なしで流し見されやすいことです。いずれも一般的な性質で、動画の作り方次第で出方は変わります。
【メリット】リポストで広がりやすい
Xはリポストの仕組みがあるため、見た人が共有すると、広告費をかけた配信以外にも動画が届く可能性があります。広がりやすさは、動画の内容に左右されます。
制作の対応としては、次の点が考えられます。
- 思わず共有したくなる、短くて分かりやすい内容にする
- 見た人が誰かに話したくなる要素を入れる
- 動画の主題を1つに絞る
共有されやすい動画かどうかは、配信してみないと分からない面があります。配信前に他社の動画を見ておくと、題材の選び方の参考になります。
【デメリット】音なしで流し見されやすい
タイムラインでは、動画が音なしで再生され、そのまま通り過ぎられやすい傾向があります。伝えたい内容を、ナレーションだけに頼ると届きにくくなります。
制作の対応としては、次の点が考えられます。
- 字幕やテロップで、音がなくても内容が分かるようにする
- 最初の数秒で、誰に向けた動画かを示す
- 商品や結論を、後半ではなく早めに見せる
流し見される前提で作ると、短い尺でも要点が伝わりやすくなります。
冒頭数秒の作りとボタン形式の使い分け
流し見される環境では、冒頭の数秒で動画の価値が決まります。冒頭で関心を引き、その流れでボタンを押してもらうには、動画の最後に頼らない設計が合います。
ボタン付きの形式は、動画を見たあとの行動が決まっている場合に向きます。冒頭の見せ方もボタンの使い方も、他社の実物を見ないと決めにくいのが実情です。自社の考えだけで決めると、業界で一般的な見せ方から外れてしまうこともあります。そこで次の節では、他社の動画を参考に見る方法を整理します。
他社がXで出している動画広告を参考に見るには?無料の方法と、まとめて見る方法

無料なら、手作業でタイムラインや競合アカウントを見る方法が中心です。複数の媒体をまとめて見たい場合は、専用のツールを使う方法もあります。
【無料】手作業とXの公開状況で確認する方法
無料で他社の動画広告を確認する方法は、主に次の3つです。
- 競合のアカウントや、関連する検索結果を手作業で見る
- タイムラインに流れてくる広告を気づいたときに記録する
- Xが公式に公開している広告の情報を確認する(EU向けの広告リポジトリなど、公式で確認できる範囲)
日本では、手作業でタイムラインや競合アカウントを確認するしかない場面が多いのが実情です。ただし手作業には、見落としが出やすいことと、見たものを記録して整理する手間がかかるという限界があります。
Xだけでなく他の媒体も見たいときは、抜け漏れと記録の手間がさらに増えます。ここで、複数の媒体を1本ずつ並べて比べられる手段が役に立ちます。
【複数媒体】動画広告分析Proで他社の公開広告をまとめて見る
動画広告分析Pro(DPro)は、配信や入稿のツールではなく、他社の公開広告を見るリサーチ手段です。主要15媒体の広告クリエイティブDBを持ち、媒体ごとに日次で更新しています。対象はYouTube、TikTok、Instagram、Facebook、YouTube Shorts、X、Google、Yahoo、SmartNews、Pinterest、Pangle、LAP、Jimoty、ChatGPTなどです。
1本ごとに保持している項目は次のとおりです。
- 広告文
- ナレーション全文
- 尺と縦横比
- 配信期間
- 遷移先LP
- 推定コスト
- 再生数といいね率
商材単位で、媒体別の出稿本数も実測できます。たとえば、美容医療の一商材で見ると、Instagramが3,443本、TikTokが1,433本、Facebookが1,395本、YouTube Shortsが136本、YouTubeが52本でした(2026年10月時点のDB。一商材の例で、業界全体の平均ではありません)。
この例から分かるのは、商材によって出稿先の媒体は大きく偏ることです。そのため、自社の業界でどの媒体に出稿が集まっているかを、先に見ておく進め方が合理的です。
現場で見落としやすい点は、LPまで追わないと訴求の型が分からないことです。動画だけを見ても、最終的にどんな申込みへ導いているかは分かりません。遷移先LPまで含めて1本ずつ見られると、冒頭のフックや訴求の共通点から仮説を立てやすくなります。
見られること・見られないこと
見られるのは、他社の公開広告です。広告文、尺、配信期間、遷移先LP、推定コスト、再生数、いいね率といった、公開情報と反応の指標が中心です。
一方で、次の点は対象外です。
- 競合のCV・売上・CPAは分かりません
- お使いのXの広告アカウントには接続せず、自社の配信レポートも作りません
- 広告が成果を出した理由は、数字から断定できません
見られるものと見られないものを分けて捉えると、使い道がはっきりします。自社の動画を作る前の、材料集めとして使うのが向いています。
事例では、動画広告代理店の株式会社ゼネラルリンク様が、競合の勝ち筋を毎日ひろい、クリエイティブの再現性につなげた使い方を紹介しています。詳しくは事例を読むからご覧いただけます。
Xを含む主要15媒体の他社の動画広告を、広告文・ナレーション・尺・配信期間・LPまで1本ずつまとめて見られます。7日間の無料トライアルで、自社の業界の広告を確かめられます。
7日間無料トライアルで自社の競合広告を確認できます。
X動画広告のよくある質問

Q1. ボタン付き動画にするか通常の動画にするかの判断基準は?
基準は、動画を見たあとに行ってほしい先が決まっているかどうかです。サイトやアプリへ誘導したいならボタン付き、まず動画を見てもらうことが目的なら通常の動画が合います。迷う場合は、前の節の比較表の「選ぶ判断基準」の列で確かめられます。
Q2. 予算が限られている場合は?
その場合は、課金方式が目的によって変わる点を押さえておくと、無理のない計画が立てやすくなります。最低予算などの数字は、公式の入札・予算設定画面で確認できます。
限られた予算で効率よく進めるには、先に他社の動画を見て、作る本数と型を絞る方法があります。数本に絞って作るだけでも、費用の無駄を抑えやすくなります。
Q3. 動画制作や広告運用の専門知識がなくても出せますか?
はい、公式の手順と仕様表に沿えば、出稿できる範囲です。キャンペーンの目的の選択、広告グループの設定、動画の入稿という流れは、管理画面の案内に従って進められます。
ただし、伝わる動画の作り方は別の課題です。素材づくりの前に他社の動画を見ておくと、冒頭の見せ方の参考にできます。その手段は次の節で紹介します。
動画広告分析Proで、Xを含む他社の動画広告をリサーチするなら

しかし、これらを自社だけで続けようとすると、他社のX動画広告を継続的に追うための探す手間と、見たものを記録する手間がかかります。
動画広告分析Proは、単なる広告の閲覧ツールではありません。配信ツールではなく、他社の公開広告を集めて分析する側のツールです。お使いの広告アカウントとは接続せず、見る対象は当社が保有する他社の広告DBです。
支援内容は次のとおりです。
- 主要15媒体の広告クリエイティブDB(Xを含む)を、媒体ごとに日次で更新
- 1本ごとに、広告文・ナレーション全文・尺・縦横比・配信期間・遷移先LP・推定コスト・再生数・いいね率を確認
- 商材単位で、媒体別の出稿本数を実測
- 競合広告の遷移先LPのテキストを取得・分析(MCPの提供機能)
- MCP連携により、ClaudeやChatGPTなどのAIから、当社が保有する他社広告DBを自然言語で検索(有料オプション)
料金は、全媒体見放題で月額6万円(税抜)〜です。税込では66,000円〜となります。初期費用は要問い合わせです。
まとめ:Xの動画広告を、形式・仕様・他社の実物から決めるために
要点は次の5つです。
- 形式: 動画を見たあとの行き先が決まっているなら、ボタン付き(動画ウェブサイトカード・動画アプリカード)を選ぶ
- 仕様: 動画は15秒以内が推奨で最長2分20秒、MP4かMOVで最大1GB。入稿の直前に公式ページで最新の値を確認する
- 出し方と課金方式: 目的の選択が、広告グループの設定や課金方式にもつながる
- 冒頭の設計: 音なしで流し見されやすい前提で、冒頭の数秒に要点を置く
- 他社の実物: 同じ業界の他社の動画を、手作業や専用ツールで参考に見ておく
冒頭やボタンの見せ方は、自社の考えだけでは決めにくい部分です。もしXで動画広告を始めるなら、作る前に他社の実物を見て、材料をそろえるところから始める進め方が現実的です。
Xの動画広告を作る前に、同じ業界の他社がどんな動画を出しているかを並べて見ておくと、冒頭やボタンの見せ方を決めやすくなります。
トライアル前に料金・MCP連携・自社での使い方を相談する
自社でも同じように使えるかは、トライアルの前に確認できます。料金・MCP連携・自社での使い方を相談できます。
導入事例:株式会社ゼネラルリンク|競合の”勝ち筋”を、毎日ひろう。クリエイティブの再現性で事業を伸ばした動画広告代理店の使い方 事例を読む
編集・発行:株式会社KASHIKA(本社:東京都大田区 / 福岡営業所:福岡市中央区)
本社:〒143-0023 東京都大田区山王2丁目5-6 SANNO BRIDGE B1-00
福岡営業所:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名1-3-41 プリオ大名1F

