縦型に寄せるか横型を残すか迷い、媒体ごとの比率と尺の目安を探している動画広告の運用者・制作担当の方は多いはずです。当社の広告クリエイティブDBには、56秒の縦型動画が配信4日で再生370万、推定コスト4,440,000円という実例があります。尺は一般論より出稿先の実例で決めるほうが、制作の手戻りを避けやすくなります。この記事では、比率と尺の仕様確認と、他社の公開広告の実例集めを順に解説します。
縦型動画広告と横型はどう違う?比率と向き不向きを整理

縦型動画広告は9:16の縦長でスマホ全画面に表示される動画広告で、横型は16:9でPC・テレビ・横向き再生に向きます。正方形の1:1や、縦に少し長い4:5も、フィード面でよく使われる比率です。
迷いが生まれる理由は、大きく2つあります。1つは比率そのものの違いで、もう1つは媒体ごとに仕様が違う点です。
- 比率の軸: 同じ動画でも、比率が変わると画面の使い方が変わる
- 媒体仕様の軸: 媒体や掲載面ごとに、推奨される比率と尺が異なる
【比率】9:16・16:9・1:1・4:5の違い
4つの比率の違いは、次のとおりです。定義は各媒体の公開仕様に合わせています。
| 比率 | 主な表示環境 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 9:16 | スマホを縦に持った全画面 | ショート動画、リール、ストーリーズなど縦型の面 |
| 16:9 | PC、テレビ、スマホの横向き再生 | YouTubeの横型配信、大画面での視聴 |
| 1:1 | フィード面(スマホ・PC) | 縦横どちらの端末でも見せたいフィード広告 |
| 4:5 | スマホのフィード面 | 縦持ちで画面を広く使いたいフィード広告 |
9:16と16:9は、画面の向きがちょうど逆です。1:1と4:5は、その中間として主にフィードで使われます。
【向き不向き】スマホ全画面の縦型と、PC・テレビ・横向き再生の横型
縦型は、スマホを持ったままの姿勢で画面いっぱいに見てもらえる点が特徴です。ショート動画やストーリーズのように、縦にスワイプして見る面と相性が合います。
横型は、PCやテレビなど横長の画面で見る環境に向いています。YouTubeの通常配信や、スマホを横向きにして見る場面でも使われます。
どちらが成果につながるかは、出稿先の媒体、商材、素材の有無によって変わります。比率だけで優劣を決められるわけではありません。
縦型動画広告を出せる媒体は?媒体ごとの推奨比率と尺

TikTok・YouTubeショート・Instagramリール/ストーリーズ・Facebook・LINEなどで出せ、比率と尺は媒体ごとに異なります。2026年10月12日時点で整理した比率は、次のとおりです。
| 媒体・掲載面 | 推奨比率 | 主な対応比率 | 確認先(公式ヘルプ) |
|---|---|---|---|
| TikTok | 9:16 | 9:16・1:1・16:9 | TikTok for Business ヘルプセンター |
| YouTubeショート | 9:16 | 9:16 | Google 広告ヘルプ |
| Instagram リール/ストーリーズ | 9:16 | 9:16 | Meta ビジネスヘルプセンター |
| Facebook フィード | 4:5 | 4:5・1:1・16:9 | Meta ビジネスヘルプセンター |
| LINE(縦型の面) | 9:16 | 面ごとに9:16・1:1・16:9 | LINE for Business |
仕様は予告なく更新されます。出稿前には、右端の公式ヘルプで最新の内容を確かめられます。
【ショート動画面】TikTok・YouTubeショートの比率と尺
TikTokとYouTubeショートは、どちらも縦にスワイプして見る面です。9:16が基本になるため、縦型前提で構図を作ると面に合わせやすくなります。
TikTokで画面を広く使えるのは9:16で、ほかに対応する比率は公式ヘルプで確かめられます。YouTubeショートの広告は、Google広告のキャンペーン設定から配信先を選びます。
尺の上限と推奨は、広告の種類や配信目的で変わります。次の項で確認の進め方を示します。
【SNS面】Instagramリール/ストーリーズ・Facebookの比率と尺
Instagramのリールとストーリーズは、9:16の縦型が前提です。Facebookは掲載面によって使われる比率が異なり、面ごとの比率は公式ヘルプで確かめられます。
Meta系の媒体は、同じ動画を複数の掲載面に配信できます。面ごとに映る範囲が変わるため、文字や人物を中央付近に置くと切れにくくなります。
【メッセージアプリ面】LINEの比率と尺と、確認の進め方
LINEは、掲載面によって使える比率が異なります。掲載面ごとに仕様が異なるので、出稿する面を決めてから確認すると迷いません。
尺は、次の手順で確かめられます。
- 出稿する媒体と掲載面を1つ決める
- 公式ヘルプで、その面の動画仕様のページを開く
- 尺の上限と推奨を、確認日とあわせて記録する
- 同じ媒体の実例の尺と見比べる
実例を見ると、仕様の数字だけでは分からない傾向が見えてきます。当社のDBには、56秒の縦型動画が配信4日で再生370万、推定コスト4,440,000円、いいね率0.04%という広告があります。上限ぎりぎりまで使う長尺の広告が、実際に配信されている例です。
では、実際に多く出稿されているのはどちらでしょうか。市場全体を表す数字ではありませんが、当社DBで見た一例を紹介します。ある美容医療商材の媒体別の出稿本数は、次のとおりでした。
- Instagram: 3,443本
- TikTok: 1,433本
- Facebook: 1,395本
- YouTubeショート: 136本
- YouTube: 52本
一つの商材でも、媒体によって出稿量に大きな偏りがあります。自社が出稿する媒体と業種で見ていくと、目安がつかみやすくなります。
当社のDBは、YouTube・TikTok・Instagram・Facebook・YouTubeショート・X・Google・Yahoo・SmartNews・Pinterest・Pangle・LAP・Jimoty・ChatGPTなどの15媒体を対象に、日次で更新しています。媒体ごとの実例は、ここから確認できます。
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縦型動画広告の事例はどう集める?作り方の前に実例を見る手順

まず各媒体の無料ツールで実例を見て、複数媒体を尺や配信期間で絞りたいときは分析ツールを使います。作り方を考える前に、同じ媒体・業種で実際に出ている広告を見ておくと、方向性が決めやすくなります。
【無料の方法】TikTokクリエイティブセンター・Meta広告ライブラリで見る
無料で始めるなら、媒体が公開している仕組みが入り口です。TikTokにはTikTokクリエイティブセンター、MetaにはMeta広告ライブラリがあります。
見方の手順は、次のとおりです。
- TikTokクリエイティブセンターで、業種や地域を選んで広告の実例を見る
- Meta広告ライブラリで、キーワードや広告主名を入れて配信中の広告を探す
- 気になる広告の尺、冒頭の見せ方、テロップの入れ方をメモする
- 同じ広告主が複数パターンを出していないかを見る
この方法は、媒体ごとに別々のツールを開く必要があります。Meta以外の媒体の出稿や、配信期間の長短まで追いかけるのは、手作業では難しくなります。
【横断して絞る】尺・広告文・ナレーション全文・配信期間で探す
複数媒体をまとめて見たい場合は、動画広告分析Pro(DPro)が使えます。他社の公開広告を集めて分析するツールで、主要15媒体を横断して探せます。
1本ごとに、次の項目を持っています。
- 広告文とナレーション全文
- 尺と配信期間
- 遷移先のLP
- 推定消化額
- 再生数といいね率
これらの項目で絞り込めるため、「30秒前後の縦型で、配信期間が長い広告」といった探し方ができます。漫画風やゆっくり実況風といった表現の型も、媒体の実例として確認できます。
MCP(Model Context Protocol)にも対応しており、Claude・ChatGPTなどのAIから、自然言語で当社DBの他社広告を検索・分析できます。MCP連携は有料オプションです。料金は、全媒体見放題で月額6万円(税抜)〜です。
DProが見るのは他社の公開広告で、お使いの広告アカウントには接続しません。自社の成果計測や、競合のCV・売上・反応率の把握はできません。見られるのは広告文・尺・配信期間・LPなどの記述的な情報です。そのため、「勝ちクリエイティブが分かる」というより、共通点から仮説を立てやすくなる道具だと考えると使いやすくなります。
【代理店の活用例】ゼネラルリンク様の競合リサーチ
動画広告代理店の株式会社ゼネラルリンク様は、競合の勝ち筋を毎日ひろい、クリエイティブの再現性につなげて事業を伸ばしています。ツールの使い方は、事例記事で詳しく紹介しています。
自社が出す媒体の縦型広告を、尺や配信期間で絞って横断的に見たいときは、DProの7日間無料トライアルで実例を確認できます。
ここまでの内容は、実際の画面でも確かめられます。7日間無料トライアルで自社の競合広告を確認できます。
縦型動画広告の制作前に決めたい重要ポイント(3つ)

制作に入る前に決めたいのは、媒体、尺、構図の3つです。順に決めていくと、撮り直しややり直しを減らしやすくなります。
1. 出稿する媒体を先に決め、その媒体の仕様に合わせる
最初に決めるのは出稿先です。比率と尺は媒体ごとに違うため、先に決めておくと、後から素材を作り直す手間を避けられます。
- 出稿する媒体と掲載面を決める
- 前章の表で、自社の媒体の行を確認する
- 公式ヘルプで、その面の最新仕様を確かめて日付を記録する
2. 尺は同じ媒体・業種の実例の尺と配信期間を見て決める
尺は、同じ媒体・業種の実例を見て決めます。実例を5〜10本集めて、尺と配信期間を並べてみると、目安が見えてきます。
配信期間が長い広告は、出し続けられている広告の手がかりになります。ただし、成果が出ているかどうかまでは分かりません。傾向をつかむための材料として使います。
3. 横型の流用ではなく、縦型前提で構図を作る
横型の素材をそのまま縦型に切り出すと、人物や文字が切れたり、余白が目立ったりしやすくなります。縦型前提で要素を配置すると、全画面で見たときにまとまりやすくなります。
- 媒体の公式仕様に沿って、文字や人物の置き場所を確認する
- 画面の上下に表示されるボタンや名前欄と重ならない位置に、要点を置く
- 冒頭の数秒で内容が伝わる構成にする
縦型のほうが成果が出ると決まっているわけではありません。出稿先と素材に合わせて選ぶのが現実的です。
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縦型動画広告を出すまでの実践ロードマップ

出稿までの流れは、媒体を決める、比率と尺を決める、実例を集める、絞って制作に入る、の4ステップです。今日から着手できるものばかりです。
ステップ1-2: 出稿媒体を決める→比率と尺を確認する
- ステップ1: 出稿媒体を決める。商材とターゲットに合う媒体を選び、公式ヘルプで仕様を確認した日付を記録する
- ステップ2: 比率と尺を決める。前章の表で自社の媒体の行を見て、公式ヘルプの尺の上限と推奨とあわせて決める
ここまでで、制作する素材の枠が決まります。
ステップ3-4: 実例を集める→絞り込んで制作に入る
- ステップ3: 実例を集める。TikTokクリエイティブセンターやMeta広告ライブラリで見る。複数媒体を見たいときは、横断検索も使う
- ステップ4: 絞り込んで制作に入る。尺、配信期間、広告文で絞り、共通する型を見つけて、企画に落とし込む
実例を見たうえで企画に入ると、構成の根拠を持って制作を進められます。
縦型動画広告で反応が出ないときのリカバリープラン

反応が出ないときは、原因を順に切り分けると、直すべき点が見つかります。慌てて全部を作り直す前に、確認する順番を決めておくと動きやすくなります。
原因の切り分け方(仕様・尺・冒頭・LPの順)
自社の配信結果は、各媒体の管理画面で確認します。そのうえで、次の順に見ていきます。
- 仕様: 比率や掲載面が、媒体の推奨に合っているか
- 尺: 同じ媒体・業種の実例と比べて、極端に長すぎたり短すぎたりしないか
- 冒頭: 最初の数秒で、何の広告かが伝わるか
- LP: 動画で期待した内容と、遷移先の内容がつながっているか
実例と見比べて仮説を立て、再始動する手順
切り分けたら、他社の実例と見比べて「尺・構成・LPの違い」の仮説を立てます。分析ツールで見られるのは他社の公開広告の情報で、自社の成果を測る道具ではありません。
競合の成果や、なぜ成果が出たのかという因果までは分かりません。そのため、見つけた違いは仮説として扱い、小さく試して管理画面で確かめる流れが向いています。
縦型動画広告のよくある質問

Q1. 縦型と横型のどちらを残すか、判断する基準は?
出稿する媒体の掲載面と、手元にある素材で決めるのが基本です。ショート動画やリール、ストーリーズが中心なら縦型、YouTubeの通常配信やテレビ画面を意識するなら横型を残すと整理できます。
迷うときは、同じ媒体の実例がどちらの比率で出ているかを見ると判断しやすくなります。複数媒体をまとめて確かめたいときは、横断ツールが役立ちます。
Q2. 予算が限られている場合、実例集めはどう始める?
まずは無料ツールから始めます。TikTokクリエイティブセンターとMeta広告ライブラリで、出稿予定の媒体の実例を5〜10本ずつ集め、尺と構成をメモします。
複数媒体を同じ条件で見比べたくなった段階で、横断検索を検討すると、費用をかけるタイミングを選べます。
Q3. 専門知識がなくても実例を集められる?
はい、集められます。無料ツールは、キーワードや業種を選ぶだけで広告を見られます。
DProでは、AIに話しかけるように検索できるMCP連携もあります(有料オプション)。尺や配信期間などの項目でも絞り込めます。
縦型動画広告の実例を横断して見るなら動画広告分析Proで

無料ツールは媒体ごとに別々に見る必要があり、尺や配信期間で横断して絞るには手間がかかります。毎回それぞれの画面を開いて集める作業は、続けるほど負担になります。
動画広告分析Proは、動画の制作や配信を行うツールではなく、他社の公開広告を集めて分析するツールです。制作前の実例集めの工程を、まとめて担います。
- 主要15媒体の横断: 日次で更新される広告を、媒体をまたいで探せる
- 1本ごとの項目で絞り込み: 広告文・ナレーション全文・尺・配信期間・LP・推定消化額・再生数・いいね率で絞れる
- 遷移先LPの分析: 競合広告の遷移先LPのテキストを取得・分析できる
- MCP連携: Claude・ChatGPTなどから自然言語で検索できる有料オプション
- 料金: 全媒体見放題で月額6万円(税抜)〜
お使いの広告アカウントとの連携や、自社成果の計測、競合のCVの把握は対象外です。あくまで、制作前に他社の公開広告を見比べるための道具です。
まとめ: 比率と尺を決め、実例を集めて制作に入るために

ここまでの要点を整理します。
- 縦型は9:16、横型は16:9で、向いている表示環境が違う
- 比率と尺は媒体ごとの公開仕様で決める(確認日: 2026年10月12日)
- 作る前に、同じ媒体・業種の実例を集める
- 複数媒体を尺や配信期間で絞るなら、横断ツールが助けになる
自社だけで毎日の実例集めを続けるのは、難しい場合があります。出稿する媒体の実例を手早く見比べたいときは、7日間無料トライアルで試せます。自社の媒体・業種の競合広告を、実際の画面で確かめられます。
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