「競合広告の調査は、Meta広告ライブラリだけで足りるのか」と迷っていませんか。
広告代理店で提案前に競合広告を調べるご担当者向けに、無料と有料の違いを調査の手順に沿って比べます。読み終える頃には、自分の調査に無料で足りるかを判断できるはずです。
媒体がMetaだけで調べる頻度も低い方は、4つ目の節が答えになります。なお、自社アカウントのレポート作成やCV計測が目的の場合は、別の種類のツールが向いています。
無料のMeta広告ライブラリで、提案前の競合調査はどこまでできるのか?

結論から言うと、ライブラリで競合のMeta広告は確認できますが、媒体をまたぐ比較と整理は手作業になります。
Meta広告ライブラリは、無料で使える公式の公開窓口です。競合の広告を確認するという目的には、十分に役立ちます。ここでは悪い点探しではなく、提案前の調査を4つの手順に分け、ライブラリが得意な部分と、人の手が必要になる部分を整理します。
なお、検索条件や表示項目などの細かな仕様は更新されることがあります。使う前に、公式ページで最新の内容を確かめておくと安心です。
【手順1】競合を探す
最初の手順は、クライアントの競合を洗い出すことです。ライブラリは、Metaで配信されている広告を対象に、広告主や言葉を手がかりに探せる窓口です。競合がすでに分かっている場合は、ここから入るのが最も手軽です。
一方で、手作業になるのは次の部分です。
- 競合の候補を、自分で先に決めておく必要がある
- Meta以外の媒体に出ている広告は、別の窓口で探し直す
- 競合の顔ぶれが媒体ごとに違っても、突き合わせは自分で行う
探す対象がMetaに限られる点が、最初の分かれ目です。
【手順2】広告を見る
次は、見つけた広告を実際に見る手順です。ライブラリでは、競合が出している広告を1本ずつ開いて確認できます。クリエイティブの雰囲気や訴求の方向性をつかむには、これで足ります。
ただし、提案資料の根拠にするには、見るだけでは足りない場面があります。
- 動画のナレーションを文字に起こす作業は、自分で行う
- 配信がどれくらい続いているかを、自分で読み取って記録する
- 遷移先のLPは、広告ごとに別画面で開いて確かめる
1本を深く見るほど、記録の手間が増えていくのが実務での感覚です。
【手順3】整理する
3つ目は、見た広告を整理する手順です。ここでライブラリの外側に作業が移ります。ライブラリは広告を見る場所であり、比較しやすい形に並べ替える場所ではないためです。
多くの担当者は、スプレッドシートやスライドに手で転記しています。
- 競合ごと、広告ごとに行を作り、訴求や尺を書き込む
- スクリーンショットを保存し、ファイル名で管理する
- 媒体が増えるたびに、同じ作業を繰り返す
媒体が増えるほど、整理の負担は足し算ではなく掛け算で重くなることが多いです。
【手順4】提案資料にする
最後は、整理した内容を提案資料に落とし込む手順です。クライアントに見せるには、「競合はこういう広告を出している」という事実と、「だから自社はこう動く」という仮説を並べる必要があります。
ここで問われるのは、資料に載せる根拠の厚みです。
- Metaの広告だけで、市場全体を語ってよいかを自分で判断する
- 広告ごとの尺や配信期間を、手元の記録から引いてくる
- 媒体をまたぐ比較は、自分で作った表に頼る
手順1から3を丁寧に回せば、ライブラリだけでも資料は作れます。違いが出るのは、どこまでを手作業で回せるかという点です。
有料ツールを入れると、提案資料づくりの何が変わるのか?

結論は、主要15媒体を横断して調べられ、1本ごとの項目まで揃うため、提案の根拠を作りやすくなることです。
先ほどの4つの手順のうち、手順1から3の手作業が減ります。その分、手順4の「何を資料に載せるか」を考える時間に回せます。ここでは、動画広告分析Proが持っているものを、提案資料づくりの順に説明します。
媒体を横断して見られると、提案の前提が変わる
動画広告分析Proは、主要15媒体を横断して分析できるツールです。1つの検索で、媒体をまたいで競合の広告を確認できます。
なぜ横断が効くのか、当社DBの実測で見てみます。美容医療の一商材を媒体別に数えた結果は次のとおりです。
- Instagram: 3,443本
- TikTok: 1,433本
- Facebook: 1,395本
- Shorts: 136本
- YouTube: 52本
これは当社DBでの実測で、美容医療の一商材1つの結果です。業界全体に当てはまるとは限りません。
それでも、この商材では媒体ごとの本数が大きく違います。1媒体だけを見ると、見える景色が偏ることは、この数字から読み取れます。たとえば本数の多い媒体と少ない媒体では、競合が力を入れている場所の見え方が変わります。提案の前提として「どの媒体で何本出ているか」を並べられると、クライアントへの説明が具体的になります。
1本ごとの項目が揃うと、資料に載せる根拠が増える
もう1つの違いは、1本ごとに持っている項目の多さです。1本の広告について、次の項目を保持しています。
- 広告文
- ナレーション全文
- 動画尺と縦横比
- 配信期間
- 遷移先LP
- 推定消化額
- 再生数
- いいね率
1本の例を挙げます。
- 動画の形式: 56秒の縦型動画
- 配信期間: 4日
- 推定消化額: 4,440,000円
- 再生数: 370万
- いいね率: 0.04%
これは1本の例で、平均や相場を示すものではありません。推定消化額も推定値です。
こうした項目が最初から揃っていると、手順2と手順3の転記作業が減ります。ナレーションを聞き取って書き起こす作業や、LPを1つずつ開いて控える作業を、ツール側が肩代わりします。
ただし、分かることには限りがあります。ここにあるのは広告そのものの記述的な情報と、再生数・いいね率といった反応の指標です。競合のCVや売上、CPAは分かりません。広告が当たった理由も、これだけでは説明できません。共通点から仮説を立てやすくなる、というのが実際のところです。
提案資料づくりの手順で見る、ライブラリとの差
先ほどの4つの手順に、有料ツールを重ねてみます。
- 手順1「探す」: 媒体を横断して同じ検索で競合を探せる
- 手順2「見る」: ナレーション全文や配信期間が、広告ごとに揃っている
- 手順3「整理する」: 項目がすでに揃っているため、転記の手間が減る
- 手順4「資料にする」: 媒体別の本数や1本ごとの項目を、根拠として載せやすい
ライブラリで足りる場面もあります。違いが効くのは、媒体が複数にまたがる場合と、1本ごとの項目を提案資料に載せたい場合です。手作業が減る分、仮説を考える時間が増えるというのが、有料ツールを入れる意味です。
なお、有料ツールを選ぶときは、社名で比べるより観点で比べるほうが失敗しにくいです。見るべき観点は、対応する媒体の範囲、1本ごとに揃う項目、保存と整理のしやすさ、料金の4点です。
自分のクライアントのジャンルは載っているのか?トライアルで確かめる手順

クライアントのジャンルが載っているかは、ライブラリで調べたのと同じ調べ物をツールでも行い、結果を並べて比べれば確かめられます。
ジャンルごとの収録状況は、扱う商材によって変わります。そこで、7日間無料トライアルの期間内に、同じ調べ物を並べて比べる手順を紹介します。
ステップ1-2: ライブラリで調べた競合と検索語を決め、同じ語でツールでも調べる
最初の2ステップは、比べるための準備です。
- 直近の案件で、すでにライブラリで調べた競合と検索語を1セット決める
- 同じ競合、同じ検索語で、ツールでも調べる
ここで大切なのは、新しいお題を作らないことです。すでに結果を知っている調べ物を使うと、ツールの結果が妥当かどうかを自分の目で判断できます。
ステップ1では、結果を比べやすい題材を選びましょう。たとえば、競合が数社に絞れていて、検索語もはっきりしている案件が向いています。ステップ2では、検索語を途中で変えずに調べるのがポイントです。条件がずれると、比べる意味が薄れてしまいます。
ステップ3-4: 結果を並べて比べ、資料に使えるか判断する
後半の2ステップは、結果を比べる作業です。
- ライブラリとツールの結果を並べ、4つの観点で見比べる
- 提案資料にそのまま使えるかを判断する
見比べる観点は、次の4つです。
- 見つかった競合の顔ぶれは、ライブラリで調べた結果と合っているか
- 見つかった媒体は、Meta以外にも広がっているか
- 1本ごとの項目(ナレーション、配信期間、LPなど)が揃っているか
- 提案資料へそのまま転記して使えるか
4つ目の「転記できるか」が、実務では決め手になります。項目が揃っていても、資料に載せる形にならなければ手間は減りません。
もう1つ、見落としやすい点があります。ツールの結果がライブラリより少ないこともあれば、多いこともあります。件数の多さだけで優劣を決めず、4つの観点を合わせて判断するのがおすすめです。載っていなかった場合も、それ自体が判断材料になります。
クライアントのジャンルが載っているかどうかは、同じ調べ物を並べて比べるのが確実です。自分の案件の言葉で試せるのが、7日間トライアルの使いどころです。
7日間無料トライアルで自社の競合広告を確認できます。
無料の広告ライブラリで足りるのはどんな場合か?

Metaだけを低頻度で調べるなら、無料のライブラリで足ります。
有料ツールが、すべての代理店に必要というわけではありません。手順1から4を手作業で回せているなら、無理に入れる必要はないというのが正直な答えです。足りるかどうかを判断する条件を、先に整理します。
【無料で足りる】Metaだけ・低頻度の調査
次の条件に当てはまるなら、ライブラリだけで十分です。
- 調べる媒体がMetaだけである
- 競合広告の調査が、たまにしか発生しない
- 整理や資料化を、手作業で無理なく回せる範囲に収まっている
- 1本ごとの項目は、目で見て控えれば足りる
この条件がそろっているなら、無料で足ります。調査の頻度が低いうちは、手作業の負担もそれほど大きくなりません。
【見直しの目安】媒体や頻度が増えたとき
見直すタイミングの目安は、次の2つです。
- 調べる媒体がMetaだけでは済まなくなったとき
- 調査の頻度が上がり、整理や資料化の手間が目立ってきたとき
媒体が増えれば、手順1から3の作業は媒体の数だけ繰り返されます。頻度が上がれば、その分だけ手作業の合計が増えます。どちらかが重くなってきたら、有料ツールを検討する目安です。
広告代理店は実際どう使っているのか?提案に効いた事例

広告代理店には、競合分析を提案書づくりにつなげる使い方があります。
ここでは、前の節で説明した「提案の根拠が増える」という点について、公開済みの事例を2つ紹介します。いずれも各社の使い方で、結果は運用によって変わります。
事例1 — GMO NIKKO株式会社: 競合分析を提案書づくりに直結
GMO NIKKO株式会社は、動画広告分析Proを使って、競合分析を提案書づくりに直結させた広告代理店です。提案前の競合調査と、提案書に載せる根拠づくりを、ひと続きの流れとして回している点が特徴です。
この事例が示すのは、調べる作業と資料にする作業を切り離さないという考え方です。手順3の「整理する」と手順4の「資料にする」の間にある手戻りを、できるだけ減らす使い方と言えます。
詳しい進め方や背景は、事例記事にまとまっています。
事例2 — 株式会社ホットライン: 競合広告リサーチを経験に頼らない仕組みに
株式会社ホットラインは、競合広告のリサーチを、担当者の経験に頼らない仕組みに変えた広告代理店です。手順1の「競合を探す」と手順2の「広告を見る」が、人の勘や経験に左右されやすいという課題に向き合った事例です。
調査のやり方を仕組みにすることは、提案の質を担当者ごとにそろえるうえで大切な視点です。担当者が変わっても、同じ水準で調べられる状態を目指す、という発想です。
こちらも詳細は、事例記事で確認できます。
2つの事例に共通するのは、ツールを「見る道具」ではなく、「提案の根拠を作る道具」として使っている点です。自社の案件に近い事例から読むと、使い方のイメージがつかみやすいはずです。
料金はいくら?3プランの月額と費用の考え方

月額は66,000円から165,000円(税込)までの3プランです。
料金は、手作業にかかっている時間と見比べて考えるのがおすすめです。ここでは公開している料金と、問い合わせで確認できる点を整理します。
3プランの月額(税込)
月額は、安い順に次の3つです。
- 66,000円(税込)
- 99,000円(税込)
- 165,000円(税込)
プランごとの違いは、問い合わせの際にご案内します。自社の使い方に合うプランを選ぶには、まず「何媒体を、どれくらいの頻度で調べるか」を整理しておくと話が早く進みます。
初期費用・利用人数は問い合わせで確認する
初期費用は、問い合わせでご案内しています。利用人数も、使い方に合わせて問い合わせで確認できます。
また、MCP連携は有料オプションで、標準機能には含まれていません。利用を考えている場合は、問い合わせの際にあわせて確認できます。
費用は、手作業にかけている時間の置き換えとして考えるのが現実的です。手順1から3に毎回どれだけの時間をかけているか、先に書き出しておくと判断しやすくなります。
まとめ: 無料と有料、自分の調査に合うのはどちらか

ここまでの答えを、4つの手順に沿って振り返ります。
- ライブラリは、公式仕様の範囲で十分に使える: 競合のMeta広告を確認する用途には、無料でも役立ちます
- 有料ツールは、媒体横断と1本ごとの項目で提案の根拠が増える: 主要15媒体を横断して調べられ、ナレーション全文や配信期間まで揃います
- ジャンルが載っているかは、同じ調べ物で確かめる: ライブラリで調べた競合と検索語を、ツールでも試して並べます
- Metaだけ・低頻度なら、無料で足りる: 手作業で回せる範囲なら、有料ツールは急ぎません
- 事例と月額は上記のとおり: 代理店の事例は2つ、月額は66,000円・99,000円・165,000円(税込)です
媒体が増えると、手作業の整理は重くなります。もし今、その重さを感じているなら、クライアントのジャンルで同じ調べ物を並べて比べることが、最も確実な判断材料になります。
料金のプランや利用人数、データの出し方については、トライアルの前に相談しておくと、試す範囲を決めやすくなります。
トライアルの前に、料金・MCP連携・自社での使い方を相談できます。
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